「自分や他者を大事にする心」を育てるために
「自分や他者を大事にする心」を育てるために
青森県立北斗高等学校【定時制の課程】
養護教諭 内山 陽子
北斗高校は,昭和7年に青森市立の夜間中学として設立され,昭和57年の県立移管を経て,現在は,午前部・午後部・夜間部の三部制による定時制の課程に通信制の課程を併置した単位制の高校です。
昨年10月末,定時制課程全校生徒286名を対象に『生活と睡眠に関する調査』を実施しました。大きなペットボトルの清涼飲料水や1ℓのジュースの紙パックを片手に登校する生徒,「腹が減った」「だるい」「疲れた」と登校時から口にする生徒がおり,職員室で話題になっていたことがきっかけです。
調査項目である『食事』『睡眠』『運動』は,健康の大事なキーワードでお互いに関係し合っており,良い場合も悪い場合も影響を及ぼし合います。これらを意識した規則正しい生活が送れるように各部・各年次ごとの生徒の実態を知ることを目的に調査をしました。10項目からなる調査項目の中から一部の結果を掲載します。
朝ごはんを例にとると,平成19年度「健康に関する調査」(青森県教育委員会)で朝食摂取率は,小学校96.2%・中学校93.6%・高等学校86.4%でした。さて本校生徒は,午前部80.8%・午後部66.7%・夜間部46.7%・全校67.7%と,朝ごはんを食べている割合はとても低い状況でした。
子どもたちの健やかな成長には,早寝早起きをして,しっかり朝食をとるといった基本的な生活習慣が必要なことは明白です。大人は,家族が食卓を囲んで和やかに食事をするということの意味を,今一度考えて欲しいと思います。
内閣府が2008年6月に調査した「国民生活に関する世論」の中に「家族の役割」という調査項目があります。回答欄に用意されているのは,①家族の団らんの場 ②休憩・安らぎの場 ③家族の絆を強める場 ④親子が共に成長する場 ⑤夫婦の愛情を育む場 などです。みなさんは何番に○をつけますか?(複数回答あり)
結果は>1位「家族の団らん」65.3% 2位「休憩・安らぎの場」61.5% 3位「家族の絆を強める場」57.3% 4位「親子が共に成長する場」40.5% 5位「夫婦の愛情を育む場」31.2%でした。また,3位の「家族の絆を強める場」は,2001年(43.6%)から7年間の伸びでは第1位のようです。このように家族の機能・役割はとても重要です。折りにふれて,定時制に学ぶ生徒の姿から「家族とは・・・」を考えさせられます。生徒たちにとって「家庭」はいつの時も「安全地帯」であるよう願っています。
中学・高校時代は最もエネルギッシュで活動的な時期と言われています。生徒達が充実した学校生活を送るためには,心と体が「元気」であることが何より重要で,元気であれば「やる気」が出て,やる気の先に目標を見つけられれば「根気」が生まれます。
そのような生徒にはさらに「自分や他者を大事にする心」も育つと,日々の教育実践から強く感じています。
養護教諭 内山 陽子
北斗高校は,昭和7年に青森市立の夜間中学として設立され,昭和57年の県立移管を経て,現在は,午前部・午後部・夜間部の三部制による定時制の課程に通信制の課程を併置した単位制の高校です。
昨年10月末,定時制課程全校生徒286名を対象に『生活と睡眠に関する調査』を実施しました。大きなペットボトルの清涼飲料水や1ℓのジュースの紙パックを片手に登校する生徒,「腹が減った」「だるい」「疲れた」と登校時から口にする生徒がおり,職員室で話題になっていたことがきっかけです。
調査項目である『食事』『睡眠』『運動』は,健康の大事なキーワードでお互いに関係し合っており,良い場合も悪い場合も影響を及ぼし合います。これらを意識した規則正しい生活が送れるように各部・各年次ごとの生徒の実態を知ることを目的に調査をしました。10項目からなる調査項目の中から一部の結果を掲載します。
朝ごはんを例にとると,平成19年度「健康に関する調査」(青森県教育委員会)で朝食摂取率は,小学校96.2%・中学校93.6%・高等学校86.4%でした。さて本校生徒は,午前部80.8%・午後部66.7%・夜間部46.7%・全校67.7%と,朝ごはんを食べている割合はとても低い状況でした。
子どもたちの健やかな成長には,早寝早起きをして,しっかり朝食をとるといった基本的な生活習慣が必要なことは明白です。大人は,家族が食卓を囲んで和やかに食事をするということの意味を,今一度考えて欲しいと思います。
内閣府が2008年6月に調査した「国民生活に関する世論」の中に「家族の役割」という調査項目があります。回答欄に用意されているのは,①家族の団らんの場 ②休憩・安らぎの場 ③家族の絆を強める場 ④親子が共に成長する場 ⑤夫婦の愛情を育む場 などです。みなさんは何番に○をつけますか?(複数回答あり)
結果は>1位「家族の団らん」65.3% 2位「休憩・安らぎの場」61.5% 3位「家族の絆を強める場」57.3% 4位「親子が共に成長する場」40.5% 5位「夫婦の愛情を育む場」31.2%でした。また,3位の「家族の絆を強める場」は,2001年(43.6%)から7年間の伸びでは第1位のようです。このように家族の機能・役割はとても重要です。折りにふれて,定時制に学ぶ生徒の姿から「家族とは・・・」を考えさせられます。生徒たちにとって「家庭」はいつの時も「安全地帯」であるよう願っています。
中学・高校時代は最もエネルギッシュで活動的な時期と言われています。生徒達が充実した学校生活を送るためには,心と体が「元気」であることが何より重要で,元気であれば「やる気」が出て,やる気の先に目標を見つけられれば「根気」が生まれます。
そのような生徒にはさらに「自分や他者を大事にする心」も育つと,日々の教育実践から強く感じています。